キースはたずねた。「今夜の集会にはなぜお出にならなかったんです?」
「宗教と政治をミックスしたくないんでね。近ごろの若い牧師はそれをやるのが多すぎて、信者の半数を怒らせておる」
「ええ、でも世界に社会的不正が存在するのは事実ですから、教会が力になれると思いますが」
「なっているとも。わしは愛と慈愛を説き、神の恵みと善き行いについて説く。みんなが耳を傾ければ、社会的不正はなくなるはずだ」
「でも教会に来なければ耳を傾けることはできないし、たとえ来たとしても、説教をちゃんと聴くとはかぎらないでしょう」
「来る者あり、来ざる者あり。聴く者あり、聴かざる者あり。それ以上のことはわしにはできない」ネルソン・デミル、『スペンサーヴィル』、 上、(上田公子・訳、文藝春秋、1997年3月20日発行)、243頁
セント・ジェームズ教会の牧師館にて、ウィルクス老牧師と主人公キースとの会話。
政治と宗教には深いかかわりがあります。だからこそ、宗教と政治は分離すべきです。政教分離です。
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