ところが戦争は厄介なことに、生と死が紙一重だということをたえず、また否応なしに、人間に思い出させる。われわれの最良の武器の一つは満足しきった世間的幸福だが、戦時にはこれがまるで物の役に立たなくなる。いつまでも生きられるなどと信じることのできる人間は一人もいなくなるのだ。
『影の国に別れを告げて―C.S.ルイスの一日一章』、中村妙子 訳、294-295頁
2019年7月28日(日)
『悪魔の手紙』からの一節。悪魔の武器は「満足しきった世間的幸福」であるといいます。これに対して戦時は「いつまでも生きられるなどと信じる人間は一人もいなくなる」ということで、死を覚える状況が生れます。戦争は決して起こしてはならないことですが、死を覚える、ことができることではあります。ですから戦時でなくとも、死を覚えること、を日常とすればよいのです。そうして人間は目に見えないものに目をとめるようになり、失われることのない幸福に生きることができるようになるのです。
「さて、あなたがたは、キリストと共に復活させられたのですから、上にあるものを求めなさい。そこでは、キリストが神の右の座に着いておられます。上にあるものに心を留め、地上のものに心を引かれないようにしなさい。」(コロサイ3・1,2)