静まりの時 2022年3月19日(土)
マルコ2・1~12
「・・・中風の人に『あなたの罪は赦された』と言うのと、『起きて、寝床をたたんで歩け』と言うのと、どちらが易しいか。・・・」
(マルコ2・9、新改訳2017)
友人たちのやや常軌を逸した行動によりイエスさまのところに連れてこられた中風の人。多くの人が見守る中、イエスさまはその中風の人を癒されました。しかし癒しよりも前にイエスさまがその中風の人に語られたのは、罪の赦し、でした。それが律法学者たちの反感を生みました。その反感を持った律法学者に対して言われたイエスさまの言葉がこの9節です。
「あなたの罪は赦された」と言うのと、「起きて、寝床をたたんで歩け」というのと、どちらが易しいことなのでしょう。たやすいことなのでしょう。苦労のない、困難を伴わないことなのでしょう。
もしここで、まず癒しを行って下さっただけならば、律法学者の反感を買うこともなかったことでしょう。赦しを語られたことで、律法学者の反感を買ったのです。それが問題となったのです。この反感、問題こそ、イエスさまが十字架に向かわれる原因となりました。イエスさまは、あえて反感を買う道、困難を伴う道、そして十字架への道を選ばれたということでしょう。
あえて困難な道を選択されたのは、それこそ最も重要なことである、ということだったのだと思います。律法学者たちは反感を持ちましたが、中風の人も、中風の人を連れてきた友人たちも、驚いたのではないでしょうか。おおよそ癒しを求めてきたのにもかかわらず、自らに反感を抱かれることになっても、イエスさまは罪の赦しを宣言されたのです。人間が健やかに生きるために、最も重要なことが罪の赦しであるということ。聖書はそのことを明らかにしているのだと思います。この世にあって教会だけが語ることのできる言葉。それが罪の赦しなのだと思います。
土曜日の朝に、NHK・FMでは「ビバ!合唱」という番組が放送されています。大谷研二という指揮者が番組の案内役なのですが、優しい声とあたたかい語り口で、早天祈祷会ができなくなって以降、とても良い時間をいただいていました。英国のコーラスグループ「ヴォーチェス8」を知ったのもこの番組でした。その大谷研二さんが今日3月19日で「卒業」されるとのこと。豊かな時間をありがとうございました。