日別アーカイブ: 2014年11月2日

めぐみのパンくず

そこで、イエスはペテロに言われた。「剣をさやに収めなさい。父がわたしに下さった杯を、どうして飲まずにいられよう。」”   ヨハネ18:11

◎ヨハネの福音書におけるゲッセマネの園の出来事です。イエスさまは大祭司の祈りを父なる神さまにささげた後、いよいよ捕縛されるために園から出ていかれました。逮捕しに来たユダと兵士たち、役人たちのまえに「それはわたしです。」と二度ご自身から名乗られます。ただ同行の弟子たちのためには「この人たちは去らせなさい」と弟子たちを捕縛から守られました。

◎短気なペテロは大祭司の僕の耳を剣で切り落としますが、イエスさまは「剣を鞘に収めよ。父の我に賜いたる酒杯は、われ飲まざらんや。」(文語訳)と逮捕されなさったのです。

◎「父が下さった杯」。杯と言えば夫婦や親分子分の約束を固めるために使われるものですが、深く硬い結びつけを現します。聖書には杯のことがしばしば出て来ますが、神さまが与えられるものとして二通りのものが記されます。

◎一つは祝福の杯です。有名な詩篇の23篇に「わたしの杯はあふれます。」vs5。とありますが、イエスさまは祝福に満たして下さるお方です。キリスト者は聖餐式を毎月持ちますが、それは祝福の杯であり、イエスさまの十字架の恵み、すなわち罪の赦しの深さを心から感謝して味わう時なのです。この杯に与れる感謝を忘れてはいけません。

◎もう一つの杯は神の怒りの杯です。イザヤもエレミヤのエゼキエルも警告として記しています。神さまを拒む者へのしるしとして。信仰者は苦き杯から解放されているものです。