めぐみのパンくず

“マリヤは非常に高価な、純粋なナルドの香油三百グラムを取って、イエスの足に塗り、彼女の髪の毛でイエスの足をぬぐった。家は香油の香りいっぱいになった。”ヨハネ12:3

◎イエスさまが十字架に架かられる一週間前の出来事です。たびたび通われたべタニヤの家にもう一度身を寄せられました。姉のマルタは相変わらず家事に忙しそうです。しかし、以前と違うことは、文句を言わずせっせと自分のなすべき分をなしていることです。弟ラザロはイエスさまと食事を共にするために座っていました。また「大ぜいのユダヤ人がやってきた・・ラザロを見るためであった」vs9と記します。信仰による復活を心から信じてすごす人の所には人が集まってくるのでしょうか。

◎マリヤは高価な女性の宝物と言えるナルドの香油をとって、イエスさまの足に塗り、女の命ともいえる髪の毛で拭いました。イエスさまのお言葉によれば「わたしの葬りの日のために」してくれたのだと。以前イエスさまの膝元でみ言葉に聞き入った時、イエスさまが自分の罪の為に十字架にお架かりになることを深く覚えたのでしょうか。マルコの福音書では「わたしのために、りっぱなことをしてくれた」14:6とイエスさまは喜ばれています。マリヤにとってはただ十字架への感謝のあらわれだったのでしょう。

◎香油の香りは家の中にいっぱいに広がりました。キリスト教臭さではなく、キリストの香りが満ちたのです。教会は、クリスチャンホームはこの香りに満たされていたいものです。「木犀は九里、沈丁花は三里」とその花の芳香性の届く範囲が語られて来ました。マリヤがささげたナルドの香油の香りはべタニヤの家にとどまらず、全世界に放たれているのです。「まことにあなたがたに告げます。世界中のどこででも、福音が述べ伝えられるなら、この人のしたことも語られて、この人の記念となるでしょう」マルコ14:9と。

◎そんな中にも、邪魔は入ります。イエスさま一行の会計係であったユダが金銭をごまかしていましたが、そのことをごまかす如く社会福祉家のようなことを言います。「貧しい人に施した方が良い」と。そのことが決して悪いと言われるのではありません。第一のものを第一とする原則をここでもイエスさまは語られるのです。まずイエスさまに、しかも十字架で死んでくださったお方に・・が第一なのです。

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