日別アーカイブ: 2014年5月11日

めぐみのパンくず

“サムエルの母は、彼のために小さな上着を作り、毎年、夫とともに、その年のいけにえをささげに上っていくとき、その上着を持っていくのだった。

Ⅰサムエル2:19

聖書にはしばしば、こどもがなかなか与えられない夫人の話が出てきます。アブラハムの妻サラがそうであり、サムソンの母がそうであり、バプテスマのヨハネの母がそうでした。ハンナもなかなか子供が与えられず、涙の祈りの中でようやく与えられたのがサムエルです。ハンナは持てる限りの信仰と愛情によってサムエルを育てました。

◎しかし神さまと約束した通り乳離れした時、サムエルを宮の祭司エリのところに連れて行き主にささげます。

◎宮の環境は決して良いものではありませんでした。祭司「エリの息子たちは、よこしまな者で」と聖書は記します。そんな中でもサムエルは悪影響を受けることなく育ちました。母の祈りによって守られていたのでしょうか。

◎距離的に離れた母と子でありましたが、その心は主にあっていつもつながっていたと思います。麗しい母の振る舞いですが、毎年宮に上るたびにハンナは、サムエルのために小さな上着を仕立てて神さまへのささげものと共に持って行きました。子の成長を夢見るように、信仰によって見つめていく母の姿です。毎年、身も心も大きくなっていく息子の姿を見る喜びがあふれます。

◎信仰者にとって理想の母ハンナ。子育てのよきモデルであると思います。それと共に、母の愛は神さまの愛であることを覚えたいのです。使徒パウロは「母がその子供たちを養い育てるように、優しくふるまいました。」Ⅰテサロニケ2:2と語り、イザや書では神さまご自身が「母に慰められる者のように、わたしはあなたがたを慰め」イザヤ66:13と語って下さってます。聖書の神は父なる神さまですが、その御性質において神の子供たちを養われる時、母のごとくありたもうのです。

◎救ってくださったのみか、み言葉の乳を与え(Ⅰペテロ2:2)、成長させ(Ⅰコリント3:7)、義の衣を着せ(マタイ22:11)、「あわれみの心、慈愛、謙遜、柔和、寛容を身につけなさい」(コロサイ3:12)とイエスさまの品性の実を着せて下さるのです。

神さまに感謝し、母の恩を忘れない私たちでありますように