主日礼拝説教:2026年5月24日(日)
聖書箇所:使徒の働き2章1~13節
説教題:他国のいろいろなことばで
暗唱聖句
すると皆が聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに、他国のいろいろなことばで話し始めた。
使徒の働き2章4節
説教音声
説教要旨
イエス・キリストを証しする教会の誕生
死人の中から復活されたイエスさまは、四十日の間、弟子たちの前に姿を現してくださいました。そして、天に昇られる時、弟子たちに聖霊が与えられることを約束されました。弟子たちは、同じ場所に集まって祈りながら、イエスさまが約束された聖霊を待ち望みます。その人数は百二十人ほどだったと伝えられています。そして、イエスさまが天に昇られてから十日後に、約束の聖霊が弟子たちに与えられました。主イエス・キリストを証しする教会の誕生です。
交わりの破壊
聖霊に満たされた弟子たちは「他国のいろいろなことば」で話し始めました。話し始めた内容は、「神の大きなみわざ」です。「神の大きなみわざ」とは、神さまの救いのみわざです。イエス・キリストの十字架の死と復活によって成し遂げられた救いのみわざです。聖霊に満たされた弟子たちは、その「神の大きなみわざ」を、「他国のいろいろなことば」で話し始めたのです。
聖霊が弟子たちに与えられたのは「五旬節」と呼ばれる日でした。ユダヤ人たちにとっては、過越の祭り、仮庵の祭りとともに、大切な祭りの日です。イエスさまの十字架の死と復活の出来事があった年の五旬節にも、世界中に散らばっていたユダヤ人たちがエルサレムに集まって来ていました。ただ、一口にユダヤ人と言っても、彼らが話す言葉はさまざまです。そして、そのさまざまな国の言葉で、弟子たちは「神の大きなみわざ」を語ったのです。
世界にはたくさんの言葉が存在します。聖書は、世界にたくさんの言葉が存在する背景に、一つの出来事を見つめています。バベルの塔の出来事です。
創世記11章によれば、「全地は一つの話しことば、一つの共通のことば」でした。しかし、バベルという町の人々が、自分たちの名を上げるために、天にまで届く塔を建てようとすると、神さまは、言葉を混乱させ、互いの話し言葉が通じないようにされた、それがバベルの塔の出来事です。
天にまで届く塔を建てるというのは、何かものすごく大それたことをするという意味ではありません。神さまとの関係を拒み、自分が神になろうとすることです。神さまを心の王座から追い出して、自分の力で生きようとするなら、それは天に向かって自分の塔を建てていることと同じです。そして、いずれにしろ、そのように天にまで届く塔を建てようとした結果として、互いの話し言葉は通じないようになったのです。それは、単純にたくさんの言葉が生まれたということではありません。より本質的には交わりの破壊です。人が天にまで届く塔を建てて、神のようになろうとした結果は、交わりの破壊なのです。
交わりの回復
弟子たちが「神の大きなみわざ」を語ったのは、「他国のいろいろなことば」によってでした。さまざまなところからエルサレムに集まって来たユダヤ人たちは、自分たちの話す言葉で、神さまの救いのみわざを聞いたのです。彼らは一つの言葉を話すようになったのではありません。彼らが話す言葉はそのままです。しかし、そのそれぞれの言葉で、彼らは「神の大きなみわざ」という一つのことを聞いたのです。それが聖霊のみわざでした。
「神の大きなみわざ」が語られることによってもたらされたのは、言葉が一つに戻ったということではありません。言葉の違いはそのままです。違いがなくなったのではありません。むしろ、その反対に、違いが尊重されているのです。それぞれの言葉や文化が尊重されながら、皆が同じ一つのみわざを聞くようになったのです。「神の大きなみわざ」が語られるところにおいて、さまざまな違いの中に生きてきた人々が一つに集められたのです。それが教会の姿です。
教会にはさまざまな人々が集まります。性別の違い、年齢の違い、性格や趣味の違い、育った家庭環境の違い、さまざまな違いを持つ人々がともに集まることを可能にする、それが教会です。そして、そのようなことが可能になるのは、教会が主イエス・キリストによる救いのみわざを証しするところだからです。主イエスさまが証しされるところにおいては、違いが尊重されながら、ともに集まることができるのです。教会は破壊された交わりが回復するところです。
ペンテコステの日に弟子たちに臨んだ聖霊は、現在も同じように働いていてくださいます。聖霊に導かれて前進する教会であらせていただきましょう。
祈り
ペンテコステの日に弟子たちに臨んだ聖霊によって、私たちもイエスさまを信じて証しする者とされている恵みを感謝します。新しく始まる一週間も、聖霊に導かれながら、ともにイエスさまを喜び、イエスさまを証しする私たちであらせてください。主イエス・キリストの御名よって祈ります。アーメン。

