詩篇93編は「主こそ王です」という告白から始まります。「主は王です」ではありません。詩人は「主こそ王です」と告白するのです。
「主こそ王です」というのは、主以外の誰か、神さま以外の誰かが王とされている、そのような状況が背景にあることを想像させる言葉です。詩人は、王である神さまの支配を脅かすかのような力の存在を、川のとどろきや力強い海の波のイメージに託して歌います。
正確な状況は分かりませんが、詩人は王である神さまのご支配がまさに実現しているかのような状況を見ながら、神さまの威光と力を歌っているのではありません。むしろ、その反対であるように思います。神さまの世界が脅かされているかのような状況を見ながら、「どうして」と言いたくもなるような状況の中で、神さまこそが王であることを告白しているのです。そして、詩人が王である神さまの威光と力を賛美するのは、神さまの確かな証しを信頼するからです。「あなたの証しは まことに確かです」。
神さまは世界の王です。それは目に見える現実によって判断することではありません。神さまご自身が証ししてくださることです。神さまご自身の証し、神さまご自身の確かな言葉によって、私たちは神さまこそが王であることを確信するのです。
信仰によって、私たちは、この世界が神のことばで造られたことを悟り、その結果、見えるものが、目に見えるものからできたのではないことを悟ります。(へブル人への手紙11章3節)