〔私の宣教スケッチ 52〕 特伝後の出席者

ある特伝が済んで半月もしてから、特別集会のポスターを見た・・と一人の青年が訪ねて来た。上市のパチンコ店に勤めていたが、街で集会のポスターを見て教会に行きたいと思ったが、特別集会の期間は都合がつかなかったようだ。特別集会のポスターは集会のためだけに貼るものではないと思わされた。やがてパチンコ店の二階にある彼の部屋にも訪問するようになった。彼の部屋は殺風景であったが、難しそうな本があちこちに積んであった。その中から信仰の事や、聖書に関して書いてある本を私に渡し、読んだら感想を聞かしてほしいと言う。彼のおかげで本を読むのに忙しい毎日となったが、私の今まで読んでいた本とは違い、信仰や聖書に批判的なものが多かった。私にはなんとも読みづらいものであった。とにかく読後感を語り、彼を聖書の信仰に導き、キリストの救いに導きたいと祈った。そのうちに彼は礼拝にも集うようになり、信仰を告白して祈るようになった。洗礼を受けたのは私が太秦に行ってからで、その後彼は大阪へ行った。地方新聞の編集者になることが彼の夢であった。


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