平和をつくる人々によって平和のうちに蒔かれるのです

静まりの時 2022年4月29日(金)
ヤコブ3章13~18節

「あなたがたのうちで、知恵があり、分別のある人はだれでしょうか。その人はその知恵にふさわしい柔和な行いを、立派な生き方によって示しなさい。
しかし、もしあなたがたの心の中に、苦々しいねたみや利己的な思いがあるなら、自慢したり、真理に逆らって偽ったりするのはやめなさい。そのような知恵は上から来たものではなく、地上のもの、肉的で悪魔的なものです。ねたみや利己的な思いのあるところには、秩序の乱れや、あらゆる邪悪な行いがあるからです。
しかし、上からの知恵は、まず第一に清いものです。それから、平和で、優しく、協調性があり、あわれみと良い実に満ち、偏見がなく、偽善もありません。義の実を結ばせる種は、平和をつくる人々によって平和のうちに蒔かれるのです。」
(ヤコブ3・13~18、新改訳2017)

 新約聖書27巻の順序は、まず4つの福音書、使徒の働きがあり、イエスさまの公生涯とそれに続く使徒たちの宣教の働きが記されています。それに続いて、13通のパウロ書翰、そしてヘブル書、そのあとに、ヤコブ、ペテロ、ヨハネ、ユダ、と公同書翰が続き、最後に黙示録となります。実はこれは、西のキリスト教(ローマ・カトリック教会、そしてその分かれとしてのプロテスタント教会)の聖書の順序です。東のキリスト教(東方正教会)では、4つの福音書、使徒の働きのあとに、公同書翰が続き、そしてパウロ書翰、ヘブル書、最後に黙示録となります。何年か前に京都にある「京都ハリストス正教会・生神女福音大聖堂」を訪ねたときにいただいた『正教会の手引き』のなかにそんなふうな聖書一覧が記載されていました。
 私たちの聖書では、ヤコブ書は後のほうなので、え~っとどこにあったかな、という感じですが、東方教会では、使徒の働きの後ですから、すぐに開くことができるのかもしれません。

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 今日の聖句。
 「知恵」と「柔和」はセットです。どんなに優れた「知恵」であっても、そこに「妬み」「利己的な思い」があるなら、それは「自慢」であって「真理」ではありません。そのような知恵は、「悪魔的」であり「秩序の乱れ」「邪悪な行い」を生み出します。
 それに対して本当の知恵、神さまからの知恵には、「清さ」「平和」「優しさ」「協調性」があります。また「あわれみ」「良い実」に満ちていて、「偏見」や「偽善」はありません。
 義の実。神さまとの正しい関係の中に生きる者の結ぶ信仰の果実の「種」は、「平和をつくる人びと」によって「平和のうちに」蒔かれます。

 目的が正しければ、その道筋はどうでもよい、ということではないです。どんなに信仰的なことが語られていても、そこに秩序の乱れがあったり、邪悪な行いがあるのならば、それはもう信仰的なことではないのです。

 教会では、一人ひとりを大切にしたいとの思いをもって牧会がなされます。それがときに、秩序が後回しにされる、ということも起こってしまうのかもしれません。秩序が無視されるならば、結果的に一人ひとりを大切にできなくなります。
 教会は、総会で選出された役員によって役員会が組織され、会員の信認をいただいて活動しています。それは公平、平等な話し合いの場です。それぞれがその賜物、考え方を生かし、話し合いの中で主イエスさまの導きを求めていきます。役員は、決して権力を持つものではありません。会員に仕える、いわば執事としての働きをしています。ですからそこでの話し合いが、会員一人ひとりに祝福の実を結ぶことを願い祈っています。
 役員は、その教会の歴史を肌で感じながら、集う人びとの祝福をひたすら祈っていますので、集う人々を、強権的、また支配的、先導的(扇動的)に導くことをしません。リーダーシップが必要な場面がないわけではありませんが、それも会員の合意の上に成り立つものです。役員のリーダーシップとはこの合意形成のためのリーダーシップなのだと思います。このような役員会がきちんと成り立ち、運営されるためには、会員の方も、そのような役員会を尊重することが大切です。しもべとして教会に仕える責任に応えようとする役員の信仰と、そのような役員会を尊重しようとする会員のまたしもべとしての信仰によって、役員会は成り立ち、また教会は健康に歩んでいきます。そして神の国は前進します。
 秩序が大切なのです。ときに強権的、支配的な力が働き出し、柔和さや清さ、平和、優しさ、協調性が見失われると、秩序が乱れていきます。あるいは秩序が乱れると、結果的に、柔和さ、清さ、平和、優しさ、協調性も失われてゆく、ということかもしれません。

 昨夜も、団体理事も加わり役員の皆さんが集まって熱心に話し合いの時がもたれました。祈りにはじまり祈りに終わった役員会は「清さ」「平和」「優しさ」「協調性」のなかに、忌憚のない意見の交換が建設的になされるときでした。今回も、平和をつくる人々によって平和のうちに、義の実を結ばせる種が蒔かれるときであったと感謝しました。つながる皆さんのお祈りを感謝します。

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田んぼに水が入りました。