俺の目、さっきからずっとおかしいなっとるんや。臙脂色の雨が降っとる、雨も道路も空も全部臙脂色や、浸炭炉みたいな色や、雨が燃えとるー。照柿の雨やー
高村薫、『照柿』、講談社(講談社文庫)、2008年8月11日発行、313ページ。
礼拝堂の窓から見える教会の山側の土手に植えられている柿がそろそろ色付いてくる頃ですが、今年はそのオレンジ色がまだ見えないようです。そうかと言えば、カラスにつつかれたまだ青さの残る柿のみが土手の下の溝に落ちていたりします。猛暑のせいでしょうか。
かつて絵さえ描ければいいと思って進学した大学で結局絵に集中できず悶々と過ごした時は、油絵の具のさまざまな色に、そしてその名称に思いめぐらせていた時でもありました。イエスさまにお出会いした時でもありました。しかし照柿という色があるのですね。
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