めぐみのパンくず

夜が明けそめた時、イエスは岸辺に立たれた。”

                  ヨハネ21:3

◎弟子たちに3度目に復活の主が現れたのはガリラヤ湖の岸辺でした。7人の弟子たちが記されていますが、彼らはもとの職業に帰ったわけではありません。食事のために漁をしたのだと思います。しかし、収穫はありませんでした。

◎その時、イエスさまは岸辺に立たれたのです。イエスさまであることがわからなかった弟子たちですが、イエスさまの「食べるものがありませんね」との問いかけに「ありません」と正直に答えた時から、ルカの福音書5章の再現のような場面になります。

◎お言葉どおり、舟の右に網をおろすと引き上げる事の出来ないほどの魚が入っていたのです。イエスの愛された弟子ヨハネがペテロに「あれは主だ」とペテロにいますと、彼は上着をまとって湖に飛び込みました。ルカでは海の底を見られる主は心の中まで見通されるイエスさまを知りましたが、ここでは義の衣を着せられたペテロを見るようです。

◎イエスさまはすでに炭火をおこし、魚を焼き、パンを備えて待っていてくださいました。そして弟子たちが取って来た魚を持って来なさいと言われます。153匹と記されていますが、この数字は「律法と恵みによって救われるすべての人々の数」、あるいは「全世界の人々が集められる教会の普遍性」を現していると学者たちは言っています。(アウグスチヌス。ヒエロニムス)

◎復活の主は、岸辺に立たれ、過去を恵みに変え、豊かな饗応をもって待っていてくださいます。天国の一こまを見るような光景です。

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