日別アーカイブ: 2013年10月27日

めぐみのパンくず

しかし、イエスは彼らに言われた。「わたしだ。恐れることはない。」        ヨハネ6:20

◎湖上の奇跡です。二つのタイプがありますが、一つはイエスさまと弟子たちが一緒に舟に乗っていた時に起こった嵐の中での奇跡。もう一つはここで学ぶ弟子たちだけが舟に乗っていた時に起こった奇跡です。

◎舟が4,5キロ漕ぎ出されたころ、暗くなり、強風が吹き荒れました。「風は荒れ狂う、悪魔のごとく、お舟はわだなかの木の葉ににたり」と聖歌691番にありますように、波と風に翻弄され、弟子たちは恐れの中に包み込まれたのです。

◎イエスさまは湖の上を歩いて来られたのですが、弟子たちは、よく見えなかったのでしょうか、幽霊と間違えてしまいました。そこにお声をかけられたのです。「わたしだ、恐れることはない」と。信仰者が恐れる時にかけて下さる素晴らしい御声です。

◎「わたしである。エゴー・エイミ」~「わたしこそ、それである」。ヨハネの福音書には9回も(非定型をも含めて)このお声が響きます。「あなたと話しているわたしがそれである」とサマリヤの女に 4:26、「わたしは世の光だ」8:11、「わたしこそ、自分の証人」8:18、「わたしは、羊の門です」10:7、「わたしは、良い牧者です」10:11、「わたしは、よみがえりです。いのちです。」11:25、「わたしは道であり、真理であり、いのちである」14:6、「わたしはまことの葡萄の木」15:1、「この世の者でない」非定型17:14と。イエスさまがキリスト者にとってどういうお方かこの語りかけを心に銘記しておきたいものです。

◎「恐れることはない」。人間は実によく恐れる存在です。しかし、このお方の御声がかかると恐れは消し去られ、目的地に到達するのです。