詩編79編によると、イスラエルは、国々から攻め込まれ、神殿が汚され、エルサレムの都が瓦礫の山となっています。詩人は、神さまに「いつまで」と問い続けながら、赦しと救いを求めて祈るばかりです。詩篇79編はとても暗い雰囲気に包まれています。
しかし、その詩篇79編も最後は雰囲気が異なります。「私たちは あなたの民 あなたの牧場の羊です。/ 私たちはとこしえまでもあなたに感謝し/ 代々限りなく あなたの誉れを語り告げます」。
詩人は感謝しています。そして、神さまからの誉れを語り告げると誓っています。嘆くことから始まった詩人の祈りは、感謝で締めくくられているのです。
希望が見えない状況の中で、詩人が神さまに感謝するのは、神さまの赦しを確信しているからです。そして、詩人が神さまを愛しているからです。詩人はただひたすらに神さまとともに生きることを願っているのです。神さまの民として、神さまから愛されている牧場の羊として、神さまに導かれて生きることを願っているのです。
救いとは神さまから離れた私たちが神さまのところに帰ることです。そして、その救いのために成し遂げられたのが、十字架の死と復活のみわざです。だれよりも、神さまご自身が、わたしたちの帰りを待ち、私たちとともに生きることを願っていてくださるのです。
まだ家までは遠かったのに、父親は彼を見つけて、かわいそうに思い、駆け寄って彼の首を抱き、口づけした。
(ルカの福音書15章20節)