静まりの時 2022年6月13日(月)
レビ25・1~7
「主はシナイ山でモーセにこう告げられた。
『イスラエルの子らに告げよ。
わたしが与えようとしている地にあなたがたが入ったとき、その地は主の安息を守らなければならない。
六年間はあなたの畑に種を蒔き、六年間ぶどう畑の刈り込みをして収穫をする。
七年目は地の全き休みのための安息、主の安息となる。あなたの畑に種を蒔いたり、ぶどう畑の刈り込みをしたりしてはならない。
あなたの落ち穂から生えたものを刈り入れてはならない。あなたが手入れをしなかったぶどうの木のぶどうも集めてはならない。これは地のための全き休みの年である。
地の安息はあなたがたに食物をもたらす。すなわち、あなたと、あなたの男奴隷と女奴隷、あなたの雇い人と、あなたのところに在住している居留者のため、また、あなたの家畜と、あなたの地にいる獣のために、その地の収穫はすべて食物となる。」
(レビ25・1~7、新改訳2017)
神さまが世界を創造されたとき、第七日目に神さまは休まれました。6日間のクリエイト、クリエーションと第7日目のリクリエイト、リ・クリエーション。創造と非創造、あるいは再創造。休みというものを創造されたとも言えるのかもしれません。これにより6日間の労働と七日目の安息日が定められました。この安息日に加えて、今朝のおことばには「安息年」が記されています。安息の年は、土地の安息である、と語られました。土地を安息させる、地に安息を与える。それが神さまからご命令でした。6年間は耕作ができます。しかし7年目はそれができません。種を蒔いたり、刈り込みをしてはならない、またその年までに作られたものの落ち穂から生えたものを刈り入れてはならない、といわれました。
神さまは「地の安息はあなたがたに食物をもたらす」と語られました。地が自ずと生み出すものがあるので、それをもって食料としなさい、ということでしょう。それはまた人間の労働によって生まれたものを生きる糧にすることをいったんストップしなさい、ということでしょう。
農作物の収穫量は現代も自然の状況に大きく左右されます。古代はなおさらのことでしょう。人類は、安定した収穫量を確保するために、さまざまな人間の知恵を積み重ねてきました。それらをいったんストップして、そうして自ずと結ばれる実によって生きるということ、またそうして得たものは、ことごとくともに生きるものたちで分かち合うこと。神さまは、そのような生き方を人間に命じられました。それはひたすら神さまに期待する信仰の生き方を人間に求められた、ということでしょう。
「空の鳥を見なさい。種蒔きもせず、刈り入れもせず、倉に納めることもしません。それでも、あなたがたの天の父は養っていてくださいます。あなたがたはその鳥よりも、ずっと価値があるではありませんか。」(マタイ6・26)
人間はただ生きているのではなく、神さまによって生かされているのです。生かしていてくださる神さまは確かなお方です。このお方にゆだねて生きることが、私たちに健やかな人生を与えます。また自らの努力によって生まれる幸せではなく、何もしないにもかかわらず与えていただいた幸せに生きるとき、ともに生きるものとその幸せを分かち合う道へと私たちを招きます。そうしてともに生きるものすててに健やかな道をひらきます。
自助努力も大切ですが、それは強いもの、優れたものだけが生き残れる世界ともいえるでしょう。自助努力ができるとしても、その環境や素養も自分の努力で培ったものでしょうか。それも与えられたものではないでしょうか。
食物だけではありません。教会のさまざまな活動も、そこには人間のさまざまな工夫が積み重ねられてきました。しかしそれらをいったんストップすることも大切なことかもしれません。もっとも大切なものを大切にするために、ただ神さまが注いでくださる恵みによって生かされていることを学ぶために、人間のわざをいったんストップしてもよいのかもしれません。
「主は答えられた。
『マルタ、マルタ、あなたはいろいろなことを思い煩って、心を乱しています。
しかし、必要なことは一つだけです。
マリアはその良いほうを選びました。
それが彼女から取り上げられることはありません。』」(ルカ10・41,42)
以前の訳や他の訳では「取り上げてはなりません」が多いのですが、新改訳2017では「それが彼女から取り上げられることはありません」となりました。「大切な一つのこと」「良いほう」は取り上げられることはないのです。
昨日は定例の役員会が行われさまざまな案件について話し合われました。複雑な案件の中で、特に私なんかは平衡感覚を見失ってしまいます。しかし役員はお互いが「ジャイロスコープ」になって、教会という飛行船は平衡感覚を取り戻していきます。ジャイロスコープというのは、回転する物体の慣性力を利用して、外力に対して、もとの状態を維持する装置ですが、役員の皆さんはそれぞれに回転力をもっていてくださり、船の方向が守られていきます。つくづく感謝だな、と思いました。