間の感情のうちで最も下劣な(また最も心楽しくない)もの

諸君、民主主義という言葉をせいぜいお題目のように唱えたまえ・・・こいつを連発することでこの政治的な理想を、すべての人間は実際に平等であるという実際的信念へとひそかに移行させることです。・・・そうするうちに諸君は民主主義という一語を、人間の感情のうちで最も下劣な(また最も心楽しくない)ものを容認させるために用いることができるようになります・・・すなわち人間に、「おれだって、おまえにひけを取らないぞ」と言わせる感情です。

『影の国に別れを告げて―C.S.ルイスの一日一章』、中村妙子 訳、291-293頁

2019年7月26日(金)

相手を自分よりも優れた者と考えることを、パウロは勧めました。しかし政治的な体制でしかない民主主義を実際的信念に移行させてしまうと、相手よりも自分が優れた者であるという偶像礼拝に生きることになります。民主主義を実際的信念に移行させた結果、人間は謙遜を見失い、利己心や虚栄心にばかり生きるようになりました。

「何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え、」(フィリピ2・3)