フランスの司祭ブリュックベルジュ『キリスト伝』(筑摩書房)は、画家ブリューゲルの作品「十字架の道行き」を見た思い出を語る。・・・そして言う。「キリストがわれわれと共に苦悩に加わることを妨げる力はわれわれにはない。われわれが抵抗しようのないほどの力で、キリストはわれわれの苦しみに関わってくださる・・・」
加藤常昭、『み言葉の放つ光に生かされ』、87頁
2020年3月20日(金)
私たちの願いによって神さまは重い腰を上げて私たちの苦悩に関わってくださるというのではないのです。私たちはむしろ神さまが関わられることに抵抗してしまうのです。聖書の神さまは、私たちのその抵抗をも乗り越えて私たちの苦悩に、また苦悩の中にある私たち自身に関わってくださるのです。それほどまでに全能の神であり、愛の神なのです。
「それゆえ、わたしは多くの人を彼の取り分とし/彼は戦利品としておびただしい人を受ける。彼が自らをなげうち、死んで/罪人のひとりに数えられたからだ。多くの人の過ちを担い/背いた者のために執り成しをしたのは/この人であった。」(イザヤ53・12)