サタンが私たちの遠い祖先の頭のうちに入れた考えは、人間は神のようになれるというものでした。

そもそも、あの<闇の力>はどうして悪の道に入ったのでしょう? ・・・自己と呼びうるものをもった瞬間、自分を何ものにもまして大切にしたい、自分を世界の中心に置きたいという思い、いわば神になりたいという気持が動きだす可能性があるのです。それこそ、サタンの罪、またサタンが人間に教えた罪だったのです。
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サタンが私たちの遠い祖先の頭のうちに入れた考えは、人間は神のようになれるというものでした。まるで人間が自分自身を創造したかのように自力で立っていけると、自分自身の主人になれると、神の御手の外に、神と何の関わりもなしにみずからのためになにがしかの幸福をつくりだせると―サタンは彼らにそう思わせたのでした。
かなえられる望みのない、そうした試みから人間の歴史と呼ばれるほとんどすべて、すなわち金銭、貧困、野心、戦争、売春、階級、帝国、奴隷制といったたぐいのものが生じたのです。それは神以外に自分を幸福にしてくれるものを見出そうとする人間の試みの長い、恐ろしい歴史でありました。

『影の国に別れを告げて―C.S.ルイスの一日一章』、中村妙子 訳、364-365頁

2019年9月17日(火)

「神のようになりたい」。これが罪の正体である、といいます。この神のようになりたいという罪の正体をぼやかしてしまうような罪にたいする考え方には、そこにサタンの働きがあるようにも思えます。
なんでも自分の思い通りに世界を動かせると願うところにサタンの働きがあるということでしょう。
それにしても創世記は最初からサタンという名前を出していません。罪の原因をサタンの働きとしてしまうところにも、人間の罪があるようです。

「蛇は女に言った。『決して死ぬことはない。それを食べると、目が開け、神のように善悪を知るものとなることを神はご存じなのだ。』」(創世記3・4-5)