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めぐみのパンくず

あなたの家、あなたの家族のところに帰り、主があなたに、どんな大きなことをしてくださったか、どんなにあわれんでくださったかを、知らせなさい。”          マルコ 5:19

◎夕方に出発したイエスさまと弟子たちの舟がゲラサについたのは深い夜でした。ゲラサには石灰岩の洞窟が多くあり、そこには死体が墓代わりに入れられていたと言われます。その墓場を住み家にしている男が一人いました。

◎「レギオン」と告白していますが、ローマの一軍団ほどの数の悪霊がこの男の心を支配していました。ですから、この男をつないでおく鎖、足枷もありません。大声で昼夜を問わずわめき、自傷行為もしばしばでした。

◎イエスさまはこの男一人のために、向こう岸に渡られたのです。彼の口を通してレギオンが語ります。彼らはイエスさまが「いと高き神の子」であり、悪霊をも支配されることを知っているのです。ですからこの地方から「追い出さないで下さい」と願います。そして許され豚の軍団に入りました。しかし、驚いた豚はなだれを打って海に飛び込みました。

◎イエスさまによって、裸でいた男が服を着、荒れ狂っていた心が正気に返りました。イエスさまの救いに感極まったのでしょう。お供をさせて下さいと願いますが、イエスさまは上のみことばを語りなさいます。一番心配していた家族、友に神さまがしてくださったあわれみを伝えなさいと。

◎それに反してゲラサの人々は、人間よりも豚が大事だったのでしょう。イエスさまに出て行ってくれと言うのです。残念なことです。

めぐみのパンくず

イエスは彼らに言われた。「どうしてそんなにこわがるのです。信仰がないのは、どうしたことです。」”       マルコ4:40 

◎主は主に従う者に、「向こう岸に渡ろう」と言われご自身が先に舟に乗られます。すると(マルコ伝の特徴ある言葉)激しい突風が吹いてきました。ガリラヤ湖は嵐で有名です。ハウランの高地、テラコニテスの台地、ヘルモン山に圧縮された空気は狭い空間から非常な勢いで突進してくるのです。「風は荒れ狂う悪魔のごとく、小舟はただ中の木の葉に似たり~」と新聖歌で歌いますがそのごとくに~

◎波をかぶって水でいっぱいになった舟。慌てる弟子たちに対してイエスさまはともの方で枕をして眠っておられました。肉体的にお疲れになっていたのでしょう。そのイエスさまを起こして「おぼれて死にそうでも何とも思われないのですか」と訴えます。

◎弟子たちの態度に対して、イエスさまの権威あるおことばはまず自然界に発しられます。「黙れ、静まれ~この言葉は汚れた霊に向かって言われたのと同じ~」と。イエスさまのお言葉一つで静まる自然界!

◎そして今度は弟子たちに、どうしてこわがるのか、どうして信仰がないのか。信仰がなくなると恐れに包まれるのです。ここではノー・フェイスですがマタイではリトル・フェイスです。信仰は小さくなったりなくなったりするのです。

◎しかし、どんな時にもイエスさまが私たちと同船していて下さるのです。キリスト丸に乗っていることを、いや、乗せられていることを忘れずに。 

めぐみのパンくず

『神の国は、人が地に種を蒔くようなもので、・・

それはからし種のようなものです。』マルコ4:26、31

◎イエスさまは神の国を、種自身の成長とその広がりを語られます。まず種自身の成長を見ましょう。人が地に種を蒔きますと、その種は成長していきます。人が寝起きしている間に成長していくのです。「種が芽を出し、初めに苗、次に穂、そして穂の中に実が入ります。」vs27、28.(現代は微速度カメラでその成長ぶりを見られないわけだはありませんが)どのようにして成長するかはわかりません。

◎熟した実は収穫されます。このことは個人の死、世界の終末を表しますが、滅びの世界ではなく、イエスさまの再臨によって新しく入れられる転換を表しています。キリスト者はこのことに対して「希望を持ち、ゆっくりと静かなこころで神の霊に任せて」おればよい。」と言うことでしょう。

◎からし種、それは当時、知られた最も小さい種でした。それが「人間が枝の上に上り馬がその枝に休むほどになる。」のです。福音がパレスチナに始りアジアからヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、そして東の果てなる日本にまで届きました。全世界に広がったのです。それは広域だけにとどまらず、あらゆる年代を超えてです。ある宗教では、救いの対象を成人した男子にだけと制限します。しかしイエスさまは『子供たちを私のところに来させなさい。止めてはならない。神の国はこのような者の国である』と言われました。また、あらゆる人種を超えてです。

ハレルヤ!