●『今日のパン、明日の糧』(ヘンリ・ナウエン)より(38)

「私たちに向けられた敵対的な行為と、私たちの反応とに間を置かねばなりません。・・・衝動的な反応をするなら、悪が私たちに勝つようになり、そのことでいつも後悔するでしょう。けれどもよく考え抜いてから答えることで私たちは『善をもって悪に勝』つように助けられることでしょう(ローマ12:21)」

 誰かから深く傷つけられた時、怒り、憎しみ、復讐心が心の中に湧き起ります。これは人間の本性です。この本性に反して祝福の道を選ぶこと、を聖書は私たちに命じます。しかし罪人である私たちにとって、祝福の道を選ぶこと、すなわち怒りと憎しみを捨て、自分を傷つけた相手をゆるし相手のために祝福を祈ることは、本当に難しいことです。どうすればこの難しい問題に立ち向かうことが出来るでしょうか。
 「衝動的な反応」を捨てること、そして「待つ」ことです。私たちに向けられた敵対的な行為にすぐに反応しないことです。しばらくの「間」を置くのです。沈黙すること、散歩に出ること、別のことをすること、友人と話し合うこと、祈ること、聖書を読むこと、賛美すること、です。そうして「前向きに応えることが出来るようになるまで」待ちましょう。その上で必要ならば反応をすればいいのですが、その時もよくよく考えてから応えるようにしましょう。少なくとも一週間は必要でしょう。多くの場合、反応の必要がなくなるかもしれません。そうして「善をもって悪に勝」ちましょう。


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