●『今日のパン、明日の糧』(ヘンリ・ナウエン)より(26)

「機会あるごとに、愛の小さな一歩を踏み出すことで、私たちは愛を選びます。・・・それぞれに一歩は、夜の闇の中で燃えている一本のろうそくのようなものです。それは闇を取り去ることはありませんが、闇の中を導いてくれます。」

 伝道するということは愛するということです。教理を信じ込ませることでも、組織やグループに勧誘することでもありません。
 愛するということは、なかなか難しいことです。世界を見るとそこにはさまざまな暗闇があります。人間関係の問題や精神的また肉体的な病、経済的困窮などなど。そのような問題の中にある隣人を、瞬時に助けるだけの力が自分たちの中に果たしてあるのだろうかと不安になります。圧倒的な暗闇を前に私たちの小さな愛の業はあまりにも無力に見えます。
 しかし確かに闇を根本的に解決することは出来ないかもしれませんが、その暗闇の中に一本のろうそくをともすことが出来ます。私たちの小さな愛のわざは一本のろうそくなのです。世界を見ると暗闇とともに、あちらこちらに小さな愛のわざ、すなわちろうそくのあかりが見えます。また歴史を振り返れば、さまざまな小さな愛のわざがあかりとなって人類を導いています。私の小さな愛のわざによってともされた一本のろうそくも、おおくのろうそくの中の一本となって、人々がまことの愛である神さまにお出会いされる道を整えます。愛の小さな一歩を踏み出しましょう。


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