●デボーションからの黙想3~リュティ『この日言葉をかの日に伝え』より(7)

このからし種から成長する共同体は、もはやこの世界の中で消滅することはありえない。
・・・からし種から成長したものでないかぎり、古くなり腐り崩壊することになるだろう。
(リュティ、『この日言葉をかの日に伝え』より)

 からし種、それはこの世にあっても最も小さいもののことです。その小さいものから始まったもの、あるいは小さいことを大切にし続ける共同体であれば、この世界にあって消滅することがない、逆に小さいものをないがしろにするならば、そのような共同体はすぐに古くなり腐ってしまい崩壊するであろう、とリュティは語ります。
 教会が小さな群れから出発してやがて大きくなっていくことは素晴らしいことですが、大きくなったとしても小さい時の気持ち、小さかった時の苦労を忘れてしまうならば、そのような教会は古臭くなり、腐っていき、崩壊していきます。小さかった時は、謙虚に他に学び、自分を変え、新しいことにチャレンジする群れであったのに、大きくなった途端に何やら自分たちの群れに高慢な自尊心や虚栄心、的がずれな権威を持ってしまうという例は枚挙にいとまがありません。そのような共同体からは新鮮さがなくなり、間もなく腐敗し崩壊していくでしょう。
 自分たちが大きいか小さいかに関わりなく「からし種」であることを見失わないようにしましょう。小ささや弱さを誇りとする謙遜に生き続けるならば常に豊かな実りの中を歩むことができます。


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