●デボーションからの黙想3~リュティ『この日言葉をかの日に伝え』より(6)

強大さということに憑かれているこの世の只中で、小さいということに対する勇気を持ちたまえ。からし種の譬えに対する信仰を持ちたまえ。
(リュティ、『この日言葉をかの日に伝え』より)

 この世は「強大さ」に憑かれているとリュティは語ります。なんでも強くて大きいことが素晴らしいというのです。2020年の東京オリンピックの競技場は収容人数が8万人以上だといいます。東近江市の人口が約11万人ですから、約7割の人がすっぽりと入れます。レストランでもビッグサイズが好まれますし、スポーツも強いほうがかっこいいのです。
 しかしイエスさまは信仰を語られるのにからし種のたとえ話を用いられました。それは信仰は強大さではなく、「小ささ」がカギであるということでしょう。キリスト者としてこの世界で生き抜くためには強大なことではなく、まことに「小さいこと」に心を向けなければならないのです。教会も強大さを求め、また強大さをもてはやすようでは、イエスさまのお心が分かっていないということになります。
 「小さい」ということを大切にしようとするならば「勇気」が必要となるとリュティは語ります。その勇気が持てるかどうかがキリスト信仰に生きられるか否かの分かれ道でしょう。


投稿日

カテゴリー:

,

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください