●デボーションからの黙想(24)~ボンヘッファー『主のよき力に守られて』より◎愛がなければすべては偽り

「敵意と憎悪をもって語られる真理は、真理ではなく虚偽である。」
(ボンヘッファー、『主のよき力に守られて』より)

 道案内をまかされた人が運転手に間違った道を教えれば目的地に到着できません。うそ、いつわりは、旅行者を間違った道にいざないます。しかし正しい道案内は、旅行者を正しく目的地に向かわせます。そのように正しい道、正しい情報、正しい理解、つまり真理は、人生を幸福に導きます。
 しかしいくら正しいこと、すなわち真理であっても、そこに「敵意と憎悪」があるならば、それは、正しくないこと、すなわち虚偽である、とボンヘッファーは語ります。「うそ」「いつわり」は私たちの人生を幸福には導きませんが、たとえ真理であったとしても
そこに愛がないならば、私たちの人生を幸福には導かないのです。
 腹立ちまぎれに「ホンマのこと、言うたった~!」などということであるならば、清々(せいせい)するかもしれませんが、決してお互いを祝福することはないのです。大切なことは、愛を込めて語るということでしょう。逆に考えると、お互いを生かす愛があるならば、少々いつわりが含まれていたとしてもそこに「真理」があり、私たちの人生を幸せに導くでしょう。


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