●牧会の机~魂への配慮の歴史より(38)◎信じること愛すること

「私の哲学も神学も、矛盾したものであってはならないと堅く決意しております」
シュライアマハー(1768~1834)

 シュライアマハーはシュレジエン地方ブレスラウ(現ポーランド領ヴロツワフ)の牧師家庭に生まれた牧師であり大学の先生。近代神学の父といわれます。
 当時、宗教は近代化の中で軽視されたり侮辱されたりしていったようです。シュライアマハーはその苦しみの中で一所懸命矛盾のないキリスト教信仰を模索しました。
 聖書は創世記の一行目から「初めに神が天と地を創造した」と語ります。これは、進化論を学ばせられている私たちにとって挑戦的です。これを信じることができれば聖書のそのあとに続く様々な記述、特に奇蹟などを信じることはそれほど難しいことでありません。しかしこれを信じることは現代人にはなかなか難しいものです。
 奇蹟などについてはいろいろと信じやすいように説明が試みられています。しかし私はいくら説明されて理解できたとしても、信じるということとは少し違うように思います。大胆な言い方をすれば、理解できないからこそ信じるということではないかと思います。
 人との関係もそれに似ています。人をいくら理解しようとしても理解しつくすことはできません。だから信じるのです。それは愛するといってもいいのかもしれません。神さまもいろいろと理解しようと試みるのですが、大切なことは信じることであり愛することです。


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