●牧会の机~魂への配慮の歴史より(35)◎自分と他者と地域社会

「自分の魂への配慮をする者」「他者のために魂の配慮をする者」「自分が属する地域の魂への配慮をする者」
ヨーハン・ミヒャエル・ザイラー

(1751~1832)
 ドイツ・バイエルン州シュローベンハウゼン近郊のアレージングに生まれたイエズス会修道士、神学教授、レーゲンスブルク司教。宗教改革によってプロテスタント教会が生まれることになった16世紀には、ローマ・カトリック教会もカトリック改革を行っています。ザイラーはそれから200年後に生きた人ですが、論敵によって教授職を罷免されるなど厳しい戦いを戦いつつ、教会の刷新・改革運動を進めました。この精神はさらに200年後の1962年から4年にわたって行われた第2バチカン公会議を先取りしていたといわれます。プロテスタントはローマ・カトリック教会から破門されてしまったのですが、ローマ・カトリック教会の中にとどまりつつ改革を推し進めた人々がいたことを、われわれプロテスタント教会は忘れてはなりません。
 さて上記の言葉。キリスト教信仰は、まず自分自身の魂の面倒をしっかりと見なければなりません。その責任を皆がいただいています。それをおろそかにしてはそのほかの一切は無意味です。自分の魂への配慮をしてそのうえで他者へ、そして地域社会へと羽を広げていきます。そうして健全な信仰生活を送ることができるのです。1に自分、2に他者、3に地域社会。このバランスを大切にしましょう。


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