●牧会の机~魂への配慮の歴史より(34)◎主にしがみつく

「私ども自身を当てにせず、主にしがみつきましょう」
ヨーハン・フリードリヒ・オーバリン

(1740~1826)
 フランス北東部ストラスブールに生まれた牧師、社会活動家。「オーバリン」の名を冠した大学がアメリカ・オハイオ州のオベリン大学。この「オベリン」から東京の桜美林(おうびりん=おべりん=おーばりん)大学は命名されています。ちなみに桜美林大学の創始は滋賀県新旭出身の清水安三(1891~1988)。この人が米国オベリン大学に学んだことから命名されたそうです。
 オーバリンは、この世界に生きることと、天国への備えに生きること、この両方ともを大切に考えました。信仰に生きていればこの世での事柄はどうでもよいということではありません。逆にこの世の幸せがあれば天国のことはどうでもよいということでもありません。信仰、魂への配慮、教育、社会活動、政治、そのいずれもが分かちがたく結びついていました。
 さて上記の言葉は、いささかお酒を飲みすぎ醜態を演じご近所の間で噂になっている人に対して書かれた手紙の中の一文です。本来ならば「しっかりしなさい」という言葉が出るところかもしれませんが、オーバリンは自分自身を当てにしてはいけないと語ります。自分自身を何か強い者のように思い、自分は大丈夫だなどと持っているからお酒に負けるのだ、と。自分の弱さを認めて主イエスさまにしがみつきなさい、と語るのです。それこそ本当に強い生き方です。


投稿日

カテゴリー:

,

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください