●牧会の机~魂への配慮の歴史より(32)◎隣人と共に

「自分が、そのように扱われたくないと思っている仕方で、他人を扱わないようにしてほしい」
ジョン・ウェスリ(1703~1791)

 18世紀イングランドにおける伝道者、メソジスト教会の流れの始祖・創設者ジョン・ウェスリは1703年、リンカンシャーのエプウォースの英国教会牧師の家に生まれました。産業革命により社会は激変し、人々の生活は荒廃していきます。そのような時代の中でウェスリは膨大な著書を書き残し、イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドと、ほぼ40万キロを多くの場合馬の背に揺られて踏破し、4万回を超える説教をしたといわれます。死の1週間前にも説教をし、国会議員のウィリアム・ウィルバーフォース(映画『アメージング・グレース』の主人公)に奴隷制度廃止のために闘う自分の力になってほしいと手紙を書いています。今日、メソジスト、ホーリネス、ナザレン、インマヌエルなどの名前の付く教会、教団はすべてこのジョン・ウェスリがルーツです。ちなみに私の学んだ神学校もメソジストでした。
 メソジスト(几帳面屋さん)という言葉は「メソッド」から来ています。荒廃した時代の中できちんとした生活をしようと、起床時間、食事時間、散歩の時間などきちんと決めた生活を実践したためつけられたあだ名です。
 さて上記のこの言葉。隣人をどう扱うか。キリスト者はそのプロであるべきです。そのためには自分がされたくないことをしなければいいのです。言われたくないことを言わなければいいのです。それだけです。ただこれがなかなか難しい。ですから行動する前に、また語る前に一度考えればいいのですね。もちろん考えても失敗はあります。だからこそ神さまに助けていただきましょう。祈りましょう。


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