詩篇の祈りに導かれて(45)(週報2025年8月3日号)

 詩篇45編の内容は、イスラエルの王と外国から嫁いでくる娘の結婚です。その結婚において指し示されているのは、まことの王であるキリストとその花嫁である教会です。

 詩篇45編の詩人は王妃となるために外国から嫁いでくる娘に教えます。「あなたの民と あなたの父の家を忘れよ」、「彼こそあなたの主。彼の前にひれ伏せ」。自分の民と自分の父の家を忘れるとは、縁を切るということではないでしょう。夫である王を第一にすることです。王の前にひれ伏し、王とともに歩むのです。そして、そんな王妃のところには、ツロの町の人々が贈り物を携えて来ます。もしかしたら、王妃はツロの出身だったのかも知れません。正確なことは分かりませんが、いずれにしろ、ツロの町の人々が娘に目を向けるのは、娘が自分たちのために便宜を図ってくれているからではありません。むしろ、その反対です。ツロの町の人々は、イスラエルの王を第一として、イスラエルの王にひれ伏して生きる、そんな娘の姿を見て、娘の好意を求めて来るのです。ツロの町の人々が娘の好意を求めて来るのは、娘が夫であるイスラエルの王を第一としているからです。王妃として王の前にひれ伏して生きる、そこに王妃としての輝きがあったのです。

 教会はまことの王であるキリストの花嫁です。そして、花嫁が花嫁として輝くのは、世に調子を合わそうとすることによってではありません。まことの王であるキリストを第一にするところにおいてです。

キリストを恐れて、互いに従い合いなさい。(エペソ人への手紙5章21節)


投稿日

カテゴリー:

, ,