説教音声・要旨 2025年6月29日(日)

主日礼拝説教:2025年6月29日(日)

聖書箇所:出エジプト記12章1~14節

説教題:過越の祭り

●暗唱聖句

その血は、あなたがたがいる家の上で、あなたがたのためにしるしとなる。わたしはその血を見て、あなたがたのところを過ぎ越す。

出エジプト記10章13節

●説教音声

●説教要旨

その血を見て過ぎ越す

 出エジプトに先立って、エジプトの地を災いが襲った時、イスラエルの民はエジプトの民と区別されてきました。イスラエルの民は何もしなくもて、ずっと守られていました。しかし、エジプト中の長子が打たれる最後の災いにおいては異なりました。イスラエルの民は子羊の血を家の門柱と鴨居に塗らなければなりませんでした。イスラエルの民も、家の門柱と鴨居に子羊の血を塗らなければ、エジプトの民と同じ災いを受けることになったのです。そして、神さまは、その災いからイスラエルの民を守るために、あらかじめ指示を与えられたのです。

 イスラエルの民が、自分たちの家の門柱と鴨居に子羊の血を塗らなければならなかったことは、イスラエルの民もまた、エジプトの民と同じようにさばきを受けなければならない罪人の群れであったことを示しています。それは神さまを神さまとしない罪です。イスラエルの民は、ファラオの奴隷だっただけではなく、罪の奴隷でもあったのです。そして、その罪の支配から解放されるためには、過越のいけにえが必要だったのです。

 出エジプトのみわざは、神さまが主イエス・キリストによって成し遂げられた救いのみわざを指し示しています。イエスさまは、イスラエルの民に命じられた過越のいけにえとなって、ご自身を献げてくださいました。私たちの罪が赦されるためです。

 神さまは、イスラエルの民が、エジプトの民と区別されるために、あらかじめ救いの道を示してくださいました。神さまご自身がイスラエルの民に救いの道を開いてくださったのです。イスラエルの民がエジプトの民と区別されて救われたのは、最初から最後まで神さまの一方的な恵みでした。

 ただ、だからと言って、イスラエルの民は自動的に救われたのではありませんでした。イスラエルの民は信じなければならなかったのです。「その血は、あなたがたがいる家の上で、あなたがたのためのしるしとなる。わたしはその血を見て、あなたがたのところを過ぎ越す」、この神さまの約束の言葉を信じる必要があったのです。そして、イスラエルの民は神さまの言葉を信じました。神さまの言葉を信じて、神さまの言葉の通りに、家の門柱と鴨居に子羊の血を塗りました。だからこそ、イスラエルの民は滅びの中から救われることができたのです。イスラエルの民は、神さまが備えてくださった救いの恵みを、信仰によって受け取ったのです。

 イスラエルの民のために救いの道を開いてくださった神さまは、主イエス・キリストの死と復活のみわざによって、私たちにも救いの道を開いてくださっています。そして、私たちがその救いの恵みを信じて受け取ることを願っていてくださいます。

代々守るべき永遠の掟として

 イスラエルの民が過越の食事をした日は、主への祭りとして祝い続けることが命じられました。それは「代々守るべき永遠の掟」でした。

 エジプトを出たイスラエルの民の歴史は罪にまみれていました。イスラエルの民はすぐに神さま以外のものを頼りとしました。神さまとの関係を軽んじました。その自分たちの罪のために、国が滅んだりもしました。しかし、そんなイスラエルの民に、神さまは過越の祭りを守り続けるように命じておられたのです。

 イスラエルの民は、罪の中を歩みながら、過越の祭りを祝う資格を失ったのではありませんでした。なぜなら、過越の祭りを祝い続けることが神さまのみこころだったからです。そして、そこでイスラエルの民に求められていたのは、自分たちを罪の中から救い出してくださった神さまの恵みを思い起こすことにほかなりませんでした。出エジプトのみわざを成し遂げてくださった神さまは、イスラエルの民がその恵みの中に留まり続けることを願われたのです。過越の祭りによって明らかにされているのは、決して変わることのない神さまの救いの恵みです。

 現在の私たちは過越の祭りを祝いません。イエスさまが、過越の子羊として、ご自分を献げてくださったからです。そして、ご自分を過越の子羊として献げられたイエスさまは、私たちのために聖餐を定めてくださいました。しかも、ご自分がもう一度来られる日まで、聖餐を守り続けるように命じてくださったのです。

 私たちが聖餐に招かれているのは罪人だからこそです。私たちがイエスさまの流された血潮と砕かれたからだによって養われていくためです。

●祈り

 罪人の私たちを愛して、主イエスさまが過越の子羊となってくださったことを感謝します。神さまが与えてくださった救いの恵みを、信仰によって受け取り続ける私たち一人ひとりであらせてください。新しい一週間の歩みも導いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

2025.6.29 東近江キリスト福音教会「礼拝」説教レジュメ-01
2025.6.29 東近江キリスト福音教会「礼拝」説教レジュメ-02


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