詩篇の祈りに導かれて(18)(週報2025年1月26日号)

 詩篇18編の詩人は、神さまに「わが力なる主よ」と呼びかけながら、「私はあなたを慕います」と、最初に告白しています。

 詩人にとって、神さまは自分の力でした。神さまがずっと自分の力となってくださってきた、その神さまの愛に触れながら、詩人は神さまをお慕いしています。

 「慕います」と訳されているヘブル語は、通常は神さまを慕う人の思いを表すために使われる言葉ではないそうです。私たちに対する神さまの愛、神さまの深い憐れみを表すために使われる言葉です。しかし、その言葉を、詩人は神さまに対する自分の愛を表すために使っているのです。神さまに対する詩人の思いが並々ではないことを感じさせられます。

 「あなたを慕います」という詩人の告白を聞くと、信仰生活とは単に神さまという方の存在や力を信じていくだけのことではないと教えられます。もちろん、神さまの存在や力を信じることも大切でしょう。しかし、それ以上に、信仰生活とは神さまを慕い愛することなのだと思わされます。神さまの愛をいただきながら、私たちの方でも神さまを愛していく、そこに信仰生活の中心があるのです。

 詩篇18編の詩人は、ずっと自分の力となってきてくださった神さまの愛に触れながら、神さまをお慕いしました。私たちも、同じ神さま、主イエス・キリストを通して、神さまの愛をいただいています。

神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。(ヨハネの福音書3章16節)


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