説教音声・要旨 2024年6月23日(日)

主日礼拝説教:2024年6月23日(日)

聖書箇所:テモテへの手紙第二1章1~5節

説教題:いのちの約束にしたがって

説教音声

暗唱聖句

神のみこころにより、またキリスト・イエスにあるいのちの約束にしたがって、キリスト・イエスの使徒となったパウロから、

テモテへの手紙第二1章1節

説教要旨

いのちの約束

 パウロは自分のことを「キリスト・イエスの使徒」と呼んでいます。そして、自分が「キリスト・イエスの使徒となった」二つの根拠を示しています。一つは「神のみこころ」、もう一つは「キリスト・イエスのあるいのちの約束」です。

 テモテへの手紙第二を書いているパウロは牢獄につながれていました。使徒としての働きによって、イエス・キリストの福音を宣べ伝える働きのために、パウロは牢獄につながれて命を奪われようとしていました。パウロの目の前にあるのは、命ではなくて死でした。しかし、そのパウロが、「キリスト・イエスにあるいのちの約束にしたがって、キリスト・イエスの使徒となった」と証ししているのです。

 パウロは、殉教の死を目前にしながらも、死を見つめていたのではありませんでした。キリスト・イエスにある命の約束を見つめていました。そして、そのキリスト・イエスにある命の約束に、使徒パウロの働きは支えられていたのです。

 「死」と「約束」はくっつきません。死は、約束されるものではなくて、定められているものです。それは信仰者にとっても同じです。しかし、イエス様は、ご自分を信じるすべての人に、命を約束してくださいました。それが「キリスト・イエスにあるいのちの約束」です。

 約束はあくまでも約束です。まだ実現していません。目の前には命を飲み込む死の大きな力ばかりが目立ちます。そして、そんな現実の中で、テモテは命の約束を見失っていたと言えるのかも知れません。

 イエス様は必ず約束を実現してくださいます。なぜなら、イエス様は復活されたからです。イエス様は死んで復活されました。復活によって、死に対する完全な勝利を証ししてくださったのです。そして、ご自分を信じるすべての人に、死に支配されることのない命を約束してくださっています。

 私たちは使徒ではありません。しかし、使徒の働きを受け継いでいます。そして、同じキリスト・イエスにある命の約束をいただいています。

偽りのない信仰

 パウロはテモテのことを思い起こして神様に感謝しています。そして、パウロが特に思い起こしているのは、テモテの信仰です。パウロは「偽りのない信仰」と表現しています。

 手紙全体の内容を踏まえるならば、この時のテモテは決して良い状態ではなかったと言えます。テモテは完全に意気消沈していました。臆病になっていました。テモテの状態は最悪でした。テモテの信仰は風前の灯でした。しかし、そんなテモテの信仰を思い起こして、パウロは神様に感謝しているのです。

 パウロはテモテを思い起こしています。しかし、パウロが見つめているのは神様です。パウロは、テモテの信仰を思い起こしながら、神様を見つめて、神様に向かって感謝しているのです。それはパウロが神様を信頼していた証しと言えるでしょう。そして、神様を信頼し、神様に感謝していたからこそ、パウロはテモテのうちに宿っている偽りのない信仰を確信することができたのだと思います。

 聖書には書かれていないことですが、テモテは、パウロが殉教した後も、自分に与えられた使命を忠実に果たし続けたようです。最後はローマ帝国の迫害によって殉教したとも伝えられています。テモテもまた、信仰によって、キリスト・イエスにある命の約束を見つめながら生きたのです。そして、そこには、神様に感謝しながらテモテの信仰を確信し続けたパウロの手紙による大きな励ましがあったに違いありません。

 テモテのうちに宿った信仰は、イエス様とお出会いした私たち一人ひとりのうちにも宿っています。そして、その信仰を、互いのうちに認めながら、神様に感謝できればと思います。与えられた信仰によって、キリスト・イエスにある命の約束を見つめて生きる私たちの歩みが、福音の証しとして用いられることを願います。

祈り

 死の大きな力の前に屈する弱い私たちです。しかし、そんな私たちに、主イエス様は永遠の命を約束してくださっています。新しく始まる一週間も、信仰によって、キリスト・イエスのうちにある命の約束を見つることができますように。弱く小さな私たちの歩みを支え用いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。

2024.6.23 東近江キリスト福音教会「礼拝」説教レジュメ-01
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