改めまして(20)(週報2024年3月17日号)

改めまして(20)

 私が介護の仕事に就いた頃、介護の現場で大切にされていたのは「自立支援」という考え方でした。<大切なのは「自立支援」という考え方です。この背景にある考え方は人間一人ひとりの「存在のかけがえなさ」です。>(ヘルパー2級講座のテキストから)

 職場の先輩方は、利用者さん一人一人と真摯に向き合っておられました。単純に「お世話をする」のではない、「その人がその人らしく生きる」ことを支援しておられました。それは、実に奥が深くて、簡単に真似のできることではありませんでした。私は、「利用者さん一人一人の尊厳とどう向き合っているか」を、いつも問われているように思いました。そして、神様こそが、私たちをかけがえのない一人の人として尊重していてくださり、私たちの尊厳を大切にしていてくださる方であることを思いました。

 神様は、十字架にかかるほどに、私を愛していてくださいます。だからと言って、何から何まで私の世話をしてくださる方ではありません。反対に、一方的に私を突き放されることもありません。神様は、私のペースに合わせて、私と一緒に歩いてくださいます。意志の奪われた奴隷としてではなく、自立した一人の人として、私を扱ってくださいます。神様はかけがえのない一人の人として私を尊重していてくださる、そこに大きな愛を感じます。

「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。」(イザヤ書43章4節)


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