聖書愛読より 「ひたむきに」 マルコ5・25~34(週報2023年10月8日号)

牧会ずいそう 週報2023年10月8日号

聖書愛読より 「ひたむきに」 マルコ5・25~34

イエスは彼女に言われた。「娘よ、あなたの信仰があなたを救ったのです。安心して行きなさい。苦しむことなく、健やかでいなさい。」
(34)

 「あなたの信仰があなたを救ったのです」。彼女の信仰とはいったい何だったのでしょう。「あの方の衣にでも触れば、私は救われる」と彼女は思っていた、それでイエスさまの衣に触れたのです。その彼女の行為を、イエスさまは「あなたの信仰」と語ってくださったのです。
 衣に触れば救われる、あるいは癒される、ということ。これは私たちが聖書から学んでいる信仰のあり方でしょうか。むしろ異教的な、あるいは偶像礼拝的な信仰と言わざるを得ないのではないでしょうか。もし礼拝の中で牧師が衣を取り出して、これに触ったら癒されます、と言ったとすれば、私たちはそれに従うでしょうか。
 聖書はいったい何を語っているのでしょう。このような信仰のあり方を推奨しよう、あるいは許容しようとしているのでしょうか。私はそうではないと思います。イエスさまは、彼女のひたむきに希求する心をご覧になって、その行為がどんなに的外れであったとしても、彼女自身をしっかりと受け止めて下さり、救いの道へと導いてくださったのではないかと思います。
 的外れでよいわけがありません。しかし罪びとである私たちが的外れでないということが果たしてあるのでしょうか。もし的外れならば受け入れない、という神であれば、いったい誰が神に受けいれられる祈りをすることが出来るでしょう。私たちは、神さまの愛に支えられて安心して祈ることが出来るのです。まただからこそひたむきな祈りに生きていきたいと思います。


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