聖書愛読より 「賛美」 イザヤ12・1~6(週報2023年10月1日号)

牧会ずいそう 週報2023年10月1日号

聖書愛読より 「賛美」 イザヤ12・1~6

「見よ、神は私の救い。私は信頼して恐れない。ヤハ、主は私の力、私のほめ歌。私のために救いとなられた。」(イザヤ12・2)

 旅のお土産に「土佐日記」というおだんごを食べたのですが、そのパッケージに紀貫之の歌が書かれていました。「都へとおもふもものゝかなしきは かへらぬ人のあればなりけり」。解説を交えての現代訳では「都へ帰れると思うにつけてもなんとなく悲しいのは、死んでしまって帰らない娘がいるからなのだなあ」とのこと。紀貫之は娘さんを亡くているのですね。都へ帰れる喜びと、しかし娘を亡くした悲しみと、その複雑な心境を歌っているのだと思います。
 人間は悲しみの時、喜びの時、そして何気ない時、その心を歌にしてきました。聖書の中にある歌もさまざまな人情の機微を歌ったものですが、聖書が特別なのは、その歌がことごとく神さまとのかかわりの中に生まれた歌であるということでしょう。神さまに向かって、ときに嘆き、悲しみ、苦しみ、また喜び、感謝、希望を歌いました。そして何よりも神さまへの賛美、ほめ歌を歌いました。賛美は私たちの心を注ぎ出すことであり、それはまた神さまからの平安と祝福をいただくことです。
「雲が雨で満ちると、地に雨が降るように、賛美が満ちると、主がそこに住まわれる」


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