聖書愛読より 「祝福」 申命記33・1~29(週報2023年8月20日号)

牧会ずいそう 週報2023年8月20日号

聖書愛読より 「祝福」 申命記33・1~29

「次は神の人モーセが、その死を前にしてイスラエルの子らを祝福した、祝福のことばである。」(申命記33・1)

 自らの死期を悟ったモーセは、その死を前にして「祝福のことば」を語りました。私たちは自らの死を前にした時、いったい何を語るでしょうか。できれば呪いや後悔ではなく、モーセと同じように祝福の言葉を語りたいものです。
 各部族に向かって語られたモーセの祝福の言葉は「主はシナイから来て、セイルから彼らを照らし、パランの山から光を放ち・・・」との言葉で始まります。最初の言葉は「主」です。それはモーセ自身が民を祝福するというよりも、モーセは鏡のようになって、神さまからの祝福を反射し民に照射するということです。確かな祝福は、神さまの祝福をしっかりと受ける人、そしてそれをまたしっかりと反射する人によって注がれます。
 この祝福と訳されている言葉には、ほかに繁栄、神さまへの賛美、贈り物、平和条約といった意味があるそうです。新約聖書で祝福と訳されている言葉は、「良い」と「言葉」の二つの言葉が結びあってできています。祝福とは、良い言葉のことであり、その良い言葉を語ることです。相手の心に喜びや平安、笑顔が生まれる言葉。そんな言葉が、死を前にしても語れる者でありたいと思います。


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