主日礼拝説教　2023年5月28日（日）

• 聖書箇所：2023年5月28日（日）
• 説教題：コリント人への手紙第一2章6～16節
• 説教題：恵みとして与えてくださったものを知る

説教音声

聖句

しかし私たちは、この世の霊を受けたのではなく、神からの霊を受けました。それで私たちは、神が私たちに恵みとして与えてくださったものを知るのです。

コリント人への手紙第一2章6～16節

説教要旨

恵みとして与えてくださったものを知る

パウロが１２節で「私たち」と言っているのは、手紙を書いている自分と、手紙を受け取るコリントの人々になるでしょうか。あるいは、手紙の冒頭（1：2）に「いたるところで私たちの主イエス・キリストの名を呼び求めているすべての人とともに、キリスト・イエスにあって聖なる者とされ、聖徒として召された方々へ」と記されていることからすると、「私たち」とはイエス様を信じるすべての人々と言ってもいいのかも知れません。そして、そのすべてのクリスチャンについて、パウロは、「神からの霊」、つまり、聖霊を受けたと言っています。

クリスチャンというのは、聖霊を受け取った人です。クリスチャンであるならば、誰もが聖霊を受けています。

聖霊を受けるというのは、どういうことでしょうか。

聖霊は、早くから教会に混乱をもたらす原因の一つになっていました。パウロがコリントの人々に手紙を書いた理由の一つも、その聖霊について語ることにあったと言えるでしょうか。

パウロは、私たちが、聖霊を受けて、「神が私たちに恵みとして与えてくださったものを知る」と言っています。私たちは、神様から聖霊をいただいて、その結果として、神様が私たちに恵みとして与えてくださったものを知るということです。聖霊は、神様が私たちに恵みとして与えてくださったものを、私たちに気づかせてくださる方だということです。

神様が私たちに恵みとして与えてくださったものとは、何でしょうか。それは、十字架につけられた栄光の主イエス・キリストです。イエス・キリストによる救いです。

「この世の支配者たち」は、イエス・キリストを十字架につけてしまいました。しかし、神様は、そのイエス・キリストを私たちの救い主としてくださいました。

「この世の支配者たち」は、優れた知恵を持っていたことでしょう。しかし、神様の知恵を理解することができませんでした。だからこそ、救い主を十字架につけてしまいました。

聖霊は、私たちの目を開いて、イエス様の十字架を見上げさせてくださいます。イエス様の十字架の御業が、他でもなく、「私」のためになされたことを受け入れる信仰へと導いてくださいます。そして、それは、私たちの信仰生活の最初から最後まで、変わることがありません。

私たちはすぐにイエス様から目を逸らしてしまいます。しかし、だからこそ、聖霊は、変わることなく、私たちを導いていてくださいます。私たちの目を神様の恵みへと向けさせてくださいます。そして、赦された罪人の私たちを、神様の前で謙遜に生きる者として、神様に感謝して生きる者として、整えていてくださいます。聖霊に導かれて生きるというのは、何よりもまず、神様から与えられた恵みに目を向けることであり、だからこそ、神様の前で謙遜に、神様の恵みを喜んで生きることと言えるでしょうか。

御霊に教えられたことばを用いて

１３節では、話題は神様の恵みを「知る」ことから「語る」ことへと移ります。聖霊は、私たちに神様の恵みを教えてくださるだけでなく、その恵みを語ることへと私たちを導いてくださる方だということです。

パウロは、神様の恵みを語ることについて、「人間の知恵によって教えられたことば」ではなくて、「御霊に教えられたことば」を用いると言っています。神様の恵みは、聖霊に教えられた言葉を用いて語るということです。

人間の知恵によっては、神様の恵みを知ることができません。その人間の知恵によって教えられた言葉で、神様の恵みを語ることはできません。あるいは、神様の恵みを語るのに、人間の知恵は頼りにならないと言ってもいいでしょう。

人間の知恵によっては、神様の恵みを知ることができず、人を救いに導くこともできません。神様の恵みは、聖霊を頼りとすることによってしか、語ることができないということです。それは、聖霊こそが、神様の恵みを悟らせてくださる方であることを確信して語るということです。人を救いに導くのは、どのような人間の知恵でもなくて、聖霊であることを確信して、その聖霊を信頼して語るということです。そして、だからこそ、それは、聖書の言葉をまっすぐに語るということでもあるでしょうか。人間的な要素が盛り込まれた言葉ではなくて、イエス様の十字架をまっすぐに語るということです。

祈り

聖霊によって、目が開かれて、イエス・キリストによる十字架の救いの恵みに気づかせてくださったことを感謝します。聖霊によって、神様が与えてくださった救いの恵みを信じ受け取り続けることができますように。救いの喜びが新たにされながら、十字架の福音を語ることができますように。