話し合いにおける聖霊の働き

教会は、常に「合議制」を大切にします。初代教会で、配給の問題が起こったときには、弟子たち全員が集まり協議しました(使徒6章)。割礼の問題が出た時にも、会議を行い、賛成意見、反対意見が出され、検討し、採決が取られるということをしました(使徒15章)。つまりカリスマ性のある指導者が鶴の一声のように言葉を発し、それにすべての信徒が従う、というようなことは、キリスト教会のやり方ではないのです。

何十年の信仰生活を送る者も、昨日洗礼を受けた者も、自由に意見を持ち、交流するところ。それが教会です。聖霊さまは、洗礼を受けたすべての教会員に等しくお働きくださいます。

役員会は、会員の選挙によって選出されます。さまざまな兄弟姉妹の状況を鑑みながらも、できるだけ公平に、また民主主義的に選出します。そこにも聖霊さまが豊かに働かれることへの信頼があります。

こうして選ばれた役員は、何らかの権力を持つように考えがちですが、教会においては一切の権力はありません。むしろ役員会は「しもべ会」です。教会に集う一人ひとりに仕えるしもべ、執事である。それが教会の伝統です。ですから役員会の使命は、いかに教会の信徒の皆さんの意見を聞くことが出来るか、教会運営に反映することが出来るか、にあります。そういう意味では、役員会は、その集団を反映する人材構成が、より機能的であるのかもしれません。教会は半数以上が女性ですから、役員会の構成メンバーもその比率に応じて半分以上が女性である、ということがふさわしいのではないかと、常々感じています。が、なかなか難しい、というのが現状ですね。初代教会は、男尊女卑の世界の中にあって、ジェンダー問題に大変先進的でしたが、今日の教会は、どうもそうではない部分を持っているようです。


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