●『今日のパン、明日の糧』(ヘンリ・ナウエン)より(16)

「高く育つ木には、深い根があります。深い根を持たずにかなりの高さに到るのは危険なことです。・・・神の愛に深く根ざした人は、人からの賞讃に執着することなく、その賞讃を享受できるでしょう。」

 桜も終わり新緑の美しい季節を迎えようとしています。何十年、何百年も生きてきた木々の力強さ、また芽吹いて間もない若木の初々しさなど、それぞれの美しさに、すがすがしい気持ちをいただきます。高く育つ木にはその高さを支えるに十分な深い根があるはずです。もし深い根を持たずに高く育ってしまうならば、小さな嵐のときでも倒れてしまうでしょう。
 この世界はなにかしら上に上にと伸びることが良いこととされ、また世界から賞讃されるようです。しかし深い根を持たずに上へ上へと伸びるだけならば、人のことばや世間の評価というそよ風にいつも揺れ動く人生となります。上へと伸びれば伸びるほど、不安定な人生となるのです。
 平安な人生が築かれるために、神さまの愛という土壌に深く根ざしましょう。神さまの愛は十字架と復活によって完全に表されています。神さまがどんなに「私」を愛していてくださるのか。神さまの愛を日々深めて行きましょう。上へ上へなどと思わなくても、根が深くなれば、おのずとそれに見合った高さの木が育つのです。


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