●『今日のパン、明日の糧』(ヘンリ・ナウエン)より(14)

「友だちは、孤独を語り合い、沈黙、祈りを共にすることの出来る人です。」

「親が子どもの友だちとなることが出来れば、それは新しい日の夜明けを見るようにすばらしいことです。」

 誰かと共にいる時、多くの場合、沈黙は重苦しく感じます。何か言わなければその場がもたないと感じ、無理に何かを言おうとして、後で後悔したということがあります。
 真の友だちとは、沈黙を共にすることの出来る人である、とナウエンは語ります。たった一人でもそのような友だちをいただいているならば幸いですね。そのような友人こそ、共に祈ってくれる友人でしょう。
 自立に向かう子どもにとって親の存在は、巣立つための力を与えてくれる大きな助けです。しかし巣立ってからも、子どもを支配しコントロールしようとするような親の存在は、子どもによっては自立を妨げる邪魔な存在でしかありません。そのような親のもとでは、子どもはいつまでも自立しないか、逆に寄り付かなくなるでしょう。
 親はいつまでも親であり続けたいという願望を捨て、子どもの「友だち」になるのです。コントロールしたいという欲望から自由になり、話し相手になったり、沈黙を共有したり、ただ共に祈る存在となるのです。やがて子どもの息子や娘のようになることさえも受け入れていきます。


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