●『今日のパン、明日の糧』(ヘンリ・ナウエン)より(3)

「私たちの思いは休むことなく動いています。・・・考える能力は私たちの最もすぐれた賜物です。けれども、また大きな痛みの源(みなもと)でもあります。・・・私たちの内なる独り言を神との連続した会話とすることにより、絶え間ない思考を絶え間ない祈りへと変えることが出来ます。私たちの神は、すべての愛の源です。」

 疲れを覚えた時に、何も考えないでぼーっとしようとするのですが、いろんなことが頭に浮かんできて、かえって疲れてしまうということがあります。考えるということが痛みを生み出してしまうのでしょう。
 明日のことを思いわずらうな、とイエスさまは言われましたが、それは人間が明日のことを考えてしまうことをイエスさまはよくご存知だったからでしょう。明日のことはまだ起こっていないことですから、良いようにも想像できるはずですが、大抵は悪い方向、否定的な方向に想像してしまいます。それは人間の「防衛本能」なのかもしれません。
 考えてもどうにもならないことなのに考えてしまい疲れて平安を失ってしまうのならば、いっそのこと考えない人間になればいいのか、とも思いますが、それでは人間をやめるということになってしまいます。
 ですからそんな「独り言」をぜんぶ神さまとの会話にすればいいのです。ごちゃごちゃと一人で考えているのではなく、ぜんぶ神さまへの会話、対話にすればいいのです。神さまは無限の愛をもってすべてを受け止めてくださいます。


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