●デボーションからの黙想(20)~ボンヘッファー『主のよき力に守られて』より◎要求する者ではなく感謝する者へ

「小さなことに感謝する者だけが、大きなものを受けることができるのである。」
(ボンヘッファー、『主のよき力に守られて』より)

 何らかの理想をもって私たちは生きています。理想は時に幻想となります。自分では理想と思いこんでいるのですが、その実、幻想でしかないものを、目の前の世界にあてはめて生きようとします。そうして自分の幻想とかけ離れたところが見つかれば、さまざまな要求をしはじめます。交わりの中に「要求する者」として入りはじめると、自分自身の律法を打ち立て、それによって兄弟を裁こうとします。要求する者は、激しく叱責する者となり、冷然と兄弟の群れの中に存在し続けます。自分の思いどおりに行かないことを「失敗」と呼び、兄弟を非難する者、神さまを非難する者、そして絶望的に自分自身を批判する者となります。
 それに対して、幻想を捨て、目の前のありのままの状況の中に神さまの恵みを発見しようとするとき、感謝する者となります。感謝する者は、神さまが打ち立ててくださる神さまの理想を喜びます。神さまが与えてくれているさまざまなことは小さなことかもしれませんが、その小さなことに感謝し喜ぶ者だけが、神さまからの大きな恵みをいただくことができます。
2014年6月8日(日)の週報より


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