「すべての信仰者は祭司の務めを持つ」
マルティン・ブツァー(1491~1551)
現在のフランス東部アルザスの自由帝国都市シュレットシュタットに貧しい両親のもとに生まれたマルティン・ブツァーは、10代で修道会に入り20代で司祭に任じられます。しかしのちに宗教改革者マルティン・ルターの考えの正しいことを確信し1521年に修道会を脱会、同年に結婚します。独身でなければならない司祭をやめた途端に結婚したのです・・・。いろいろと想像が膨らみます。
万人祭司(全信徒祭司)というプロテスタント信仰の基本原則の一つが、このブツァーの書物において具体的に適用されています。祭司としての務め、つまり伝道や牧会は、牧師だけがすることではなく、イエスさまを信じたすべての人がすることであると語りました。み言葉に仕える人とさまざまな奉仕をする人という二つの職務を区分しつつも、教会はすべての信仰者が互いに助け合うことを指示されてる共同体であると語るのです。
有名な伝道者や牧師の語る言葉よりも、信仰者の友人の励ましの言葉が何十倍の力になったという経験をお持ちでしょうか。イエスさまを信じた者には例外なく聖霊さまがともにいてくださり祭司としての務めが与えられています。あなたでなければ語ることのできない愛の言葉をいただいているのです。あなたでなければ語ることのできない誰かおられるのです。あなたも祭司です。
2013年5月12日(日)の週報より
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