●牧師の机(4) ◎神さまのはかりの中に

「沈黙しなさい。そして、自分を計ってばかりいることをよしなさい」

(砂漠の修道士たちの言葉、5世紀ごろ)

 古代、キリスト教がローマの国教になり迫害の嵐がやんだころ修道会が生まれました。教会は禁欲と修練に信仰の道を求めていきます。砂漠の修道士たちの言葉を集めた本に上記の言葉がありました。
 禁欲と修練の中にも、自分を他人と比較してしまう重荷が生まれました。そのような重荷から解放する言葉です。
 人からどう思われるかということばかりが頭の中をぐるぐるとまわっていることが私たちにはあります。職場にあって、学び舎にあって、時に家族の中にあって…。よく思われていると思うと心に平安があります。しかしひとたびよく思っていないのではないか、などと考え始めると心の中に嵐が起こります。これはしんどい生き方です。
 心配しないでおきましょう。他人はあなたのことをそんなに四六時中考えているわけではありません。悩みに悩んで「ごめんなさい」とあやまった相手から「ええっと、なんのことやったっけ?」などということです。
 自分を計ることをやめましょう。神さまの「はかり」の中に自分を置きましょう。神さまのはかりは、十字架にかかりいのちを捨てるほどにあなたを愛していますよ~、というはかりです。もう自分を計る必要はありません。


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