続・牧会ずいそう<84> 効 率 化

 テレビ討論で、最近の言葉の問題が取り上げられていた。その中でこのような指摘があった。言葉だけではなく、社会全体の問題として、効率化が進み過ぎていることの弊害が出ていると言う。言葉においては、解釈出来れば、要するにわかれば良いと言う表現が多い。ぶっきらぼうであっても、尻切れとんぼのようであっても、使い方が型どうりでなくても・・。このことがメール通信によってますます加速化している。心や思いを伝える表現がなくなりつつあるし、理解されなくなっている。気持ちが伝わらない。このままでは人間が機械化されてしまいそうだ。やれば良い、解れば良い。効率良く物事をすすめれば良い。きちんと対応してれば良い。と言うだけでは人間関係での温かさや思いやり、気持ちの機微が通じなくなってしまう。やがて人間破戒が起るのではないかと心配になって来る。いやもうすでにその現象があちこちに起っている。効率化自体は悪いことではない。しかし、効率を高めなくても良いことにまで効率が求められているようだ。効率を無視してこそ育つ人間関係や成長のあることにも心を留めたい。


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