どうして、私たちが自分の力や敬虔さによって彼を歩かせたかのように、私たちを見つめるのですか

静まりの時

  • テーマ:復活の信仰
  • 聖書箇所:使徒3・11~16
  • 日付:2026年04月17日(金)

11 この人がペテロとヨハネにつきまとっているうちに、非常に驚いた人々がみな、「ソロモンの回廊」と呼ばれる場所にいた彼らのところに、一斉に駆け寄って来た。

毎日「美しの門」と呼ばれる宮の門に置いてもらって、人びとから施しを求めて生きていた「生まれつき足の不自由な人」が、ペテロとヨハネとの出会いによって、そのからだが癒され、神さまを賛美するようになりました。それを見た人たちが彼らのところに「一斉に駆け寄って」きました。

12 これを見たペテロは、人々に向かって言った。「イスラエルの皆さん、どうしてこのことに驚いているのですか。どうして、私たちが自分の力や敬虔さによって彼を歩かせたかのように、私たちを見つめるのですか。

一斉に駆け寄ってきた群衆に、ペテロは「私たちが自分の力や敬虔さによって彼を歩かせたかのように、私たちを見つめる」目を見て取りました。

人間は、信仰がない、と、「驚くべき出来事」はすべて人間の業としてしか受け取れません。ペテロはそのような群衆に向かって、まことの神さまを宣べ伝えます。

13 アブラハム、イサク、ヤコブの神、すなわち私たちの父祖たちの神は、そのしもべイエスに栄光をお与えになりました。あなたがたはこの方を引き渡し、ピラトが釈放すると決めたのに、その面前でこの方を拒みました。
14 あなたがたは、この聖なる正しい方を拒んで、人殺しの男を赦免するように要求し、
15 いのちの君を殺したのです。しかし、神はこのイエスを死者の中からよみがえらせました。私たちはそのことの証人です。
16 このイエスの名が、その名を信じる信仰のゆえに、あなたがたが今見て知っているこの人を強くしました。イエスによって与えられる信仰が、この人を皆さんの前で、このとおり完全なからだにしたのです。

「私たちの父祖たちの神」。群衆はユダヤ人だったのだと思います。そのユダヤ人である私たちの父祖の神、すなわち旧約聖書においてご自身を現された神は「そのしもべイエスに栄光を」お与えになった、「あなたがた」はこのイエスを拒み、殺してしまった、それは「いのちの君」を殺したことなのだ、しかし神さまはこのイエスを死者の中からよみがえらせた、私たちはそのことの証人なのだ。このイエスの名が、この人を癒したのだ。ペテロは群衆に向かってそう語りました。

「その名を信じる信仰」のゆえに、「イエスの名」が、この人を強くしたのです。「イエスによって与えられる信仰」がこの人を、完全なからだにしました。信仰は人間がすることであると同時に、神さまによって与えられるものでもあります。信仰とは、人間の業と神さまの業が一つになることです。その信仰によって人は、強くされ、完全なからだにされるのです。

ところで、このいやされた人はどのような信仰をもっていたのでしょう。

彼は、ペテロとヨハネを見て「施しを求め」ました。しかし二人から返ってきたのは、なにがしかの金品ではなく、「ナザレのイエス・キリストの名によって立ち上がり、歩きなさい」という言葉でした。そしてペテロたちに手を取っていただいて立たせていただきました。するとたちまち癒されたのです。

ここにどのようなイエスさまへの信仰があるのか。

言葉が語られたことも、手を取っていただいたことも、この人自身の行動ではありません。ただ受けることだけでした。

しかしただ受けることだけであったのか、というと、この、立たせられる、ということの中には、この人自身の何かが含まれているように思います。引きずられるように立ち上がらせられる。それと同時に、自らのうちに力が生まれはじめる。

啐啄(そったく)という言葉があります。殻の中で雛がつつく音のことだそうですが、禅では、啐啄同時、師と弟子のはたらきが合致すること、を言うそうです。早くてもいけないし、遅くてもいけない。まさにグッドタイミングということですが、ペテロたちにしても、この癒された人にしても、その時が、そのようなグッドタイミングになりました。しかし双方ともその時が、グッドタイミングであるということをあらかじめ知って、そのようにしたのではありません。

しかし神さまの御手の中において、この使徒3章はまさにグッドタイミングでした。グッドタイミングは、神さまがご存じなのだと思います。私たちはその神さまの御手の中にあって、生かされています。今日はどんな出会いが備えられているでしょうか。

神さまのお言葉をいただき、神さまに御手をとっていただかなければ、私たちは立ち上がることができません。神さまはそうして私たちのうちに力を生み出してくださいます。


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