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もろさと感じやすさ

バニエによると、共同体が共同体として深まれば深まるほど、そのメンバーはもろさと感じやすさをもつようになります。私たちはその反対に、メンバーが互いに深く信頼し合っている時、ますます力強くなっていくと考えがちである。しかし、人間は愛すれば愛するほど傷つく。そしてもろくなるんだと。

私はこのことばを読んで、ああ、自分はこれでいいんだ、と思いました。今も自分にそういう傷とか弱さとかもろさがあることを覚えていますが、ナーウエンも、それが人間の人格なのだと言います。傷をもっている、破れをもっているということが、その人がその人であるしるしなんだと。私は、そのことに本当に大きな心の喜びを与えられました。

後藤敏夫

21世紀ブックレット、『今日における「霊性」と教会』、いのちのことば社、1997年8月31日発行、46ページ

教会という共同体が互いに深く信頼し合っている時、傷つきもろくなるということでしょうか。傷つきもろくなっているということは、共同体として互いに深く信頼し合っている証拠であるということでしょうか。

傷つきもろくなっているということは否定的な響きをもっています。しかし実はそうではない、ということでしょう。

家族でも地域でも、そしてもちろん教会でも、傷と弱さともろさを大切にしたいと思います。


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