暗黒のただ中に
2017年10月22日(日)

神の国は、イエス・キリストのいまし給うところにある。イエス・キリストは、しかし、この世の最も暗いところにいつもとどまってい給う
・・・
神の国は、まさに地上の暗闇のただ中に、諸国民を覆っている暗黒のただ中にさしこんでくる光であろうとする。

それ故に、イエスは、神の国はいつくるのかという問いかけに、謎のような言葉で(そしてそうし給う時、ひそかに、御自身のことをさしながら)、神の国は、あなたがたのただ中にあるのだ、―すなわち、神の国は、わたしがここに、あなたがたのただ中に立っているが故に、まさにここにあるのだ(ルカ17・21)と答え給うた。

〔ヘルムート・ティーリケ〕

『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
322頁

「さて、神の国はいつ来るのか、とパリサイ人たちに尋ねられたとき、イエスは答えて言われた。「神の国は、人の目で認められるようにして来るものではありません。『そら、ここにある。』とか、『あそこにある。』とか言えるようなものではありません。いいですか。神の国は、あなたがたのただ中にあるのです。」」(ルカ17・20,21)

 「あなたがた」といわれた弟子たちの、その中に神の国、神さまのご支配がある、と主イエスさまは言われました。また天に帰られるときイエスさまは、世の終わりまであなた方とともにいます、とお約束くださいました。ですから神さまの国は、今ここにあるのです。たとえそこに悲惨があり困難があり苦しみがあったとしても、イエスさまがともにいてくださるならば、そこが神さまの御国なのです。あるいは、困難があるからこそ神さまの御国であると言えるのです。


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