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水車の世渡り

水車の世渡り
2017年2月14日(火)

人間の世渡りは、たとえば水車の様なものである。水車がもし全然水の中にはいれば、流れて用をなし難く、さりとて又すっかり水からはね出しては、まわることさえかなわない。
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水車は下の方の一部を水に入れて、その流るるかたに従うて行くかと思えば、それと同時に上の方の大部分は、水の外にあって、しかも時時刻刻、すっかり水とは反対の方角にまわって行くゆえ、始めてその水車としての働きができるのである。キリストの兵士の生がいものまたかくのごとく、その身はこの世の人人のうちにおって、皆と一緒に毎日の仕事を勤めておれど、その心にはまことの神様を仰ぎ、この世の罪とがに反抗して清く正しく世渡りをする。キリストの兵士はこの世に住まえども、この世にぞくするものではない。

〔山室軍平〕

『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
50頁

キリストの兵士としての生涯を送るために、この世にあってしっかりと生き、また同時に神さまを仰ぎ、この世の罪と咎に反抗して生きることができますように。


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