大なる構え
2017年2月13日(月)大なる構えの生活、幸福なる生活はこれでなくては出来ぬ。吾人には過去は何でもよく、現在の救いを感謝しているということが大切であるが、さらに大未来を望んでいなくてはならぬ。人には大未来のある間が生命があるのである。
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吾人の生活も常に未来を産もうとして産みの苦労をしているものでなくてはならぬ。もし目的とする未来がなく、現実と理想との間に咫尺の隙もないならば、その人は精神的に死んでいるのであり、その生活は少しの生気もない、
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吾人には過去はない。善い人も誇り得ぬ。悪かった人も罪を悔い、キリストに己れを投じたら、それで新しい永遠の生命の現在ができたのである。吾人は新生命を与えられた。キリストが吾人のうちに生きている。このキリストの霊によって未来を造らねばならぬ。〔富永徳磨〕
『愛と自由のことば』
大塚野百合、加藤常昭編
日本キリスト教団出版局、1972年12月15日初版発行
2011年6月20日第14版発行
49頁
キリスト者となって、明日のことを思いわずらわず、きょうの労苦に心を込めて生きることの平安をいただきました。しかしそれは明日を希望しない生き方ではありません。現状に満足をすることが明日を希望しない生き方となるならば、それは今日の労苦に心を込めて生きる平安によって生きているのではなく、単なる惰性、あきらめで生きているのです。
キリストの命に生かされている者は、今を感謝しつつ、明日を望んで生きています。